■第9話「ボアちゃんの物語

第一章『教育熱心ママ』

若いママは、教育熱心だった。

パパは真面目なサラリーマン。仕事が終わるときちんとまっしぐらに帰宅する。浮気をする訳でもなく、ギャンブルにのめりこむこともなく、妻を愛し子供を愛する平凡な父親だった。

恋愛結婚で喧嘩する訳でもなく、仲良く生活して二人のかわいい娘にも恵まれた。

どこからみても幸せな家庭だった。

若いママは教育方針がしっかりしていて、入れたい幼稚園があった。でも私立であり毎日通うには遠すぎた。片道およそ1時間かかった。そこに決めれば母親は毎日送り迎えしなければならない。

パパは「なぜそこまでしなければならないの?ふつうの幼稚園でいいよ」という。ママは「ここの幼稚園は他の幼稚園とはちがうの」と言い切った。結局、ママの選んだ幼稚園になった。熱心な幼稚園なので親も参加する機会が多かった。子供は喜んでいったが、母親は想像を超えて忙しかった。

(^-^)/((((((●~* きっとんとん~

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第二章『ある日突然に』

幼稚園も決まり慌ただしい生活だった。

パパは仕事が終わったら、休みには子供たちを連れて遊びにいってくれた。その間に家事をすることができた。

「遊びに連れていってくれるパパだったら好きだけど、ちょっとしたことで怒るときのパパは怖い」と子供達は言ってた

今日も元気よく「行ってきます」と会社にでかけた。ママは幼稚園の送り迎えで大変だった。

丁度、家にいる時に電話がかかってきた。

「ご主人が、お亡くなりになられました。すぐ来てください」

最初は聞きまちがえたと思った あんなに元気に、朝出かけた人なのに~。

電話で話を聞いているうちに「やはり、うちの人だ!」と思った時には、涙が溢れて目の前が真っ白になってしまった。持っている電話が小刻みに震えだした。 「どうしょう、どうしょう?」ママは泣き出した。

きっとんとん~わぁん~
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第三章『冷たい現実』

家に帰る途中に、持病の心臓病が出たのかもしれない。何も言わず、あの世に旅立ってしまった。

小さな二人の子供を抱えて、若いママは泣き続けた。

10年住んで慣れた社宅を出なければならなかった。子供たちも転校しなければならない。パパがいなくなったことでママが働かなければならない。慌ただしく葬儀を終えたら、現実が押し寄せてきた。

夫の姉達は、「あなたは長男の嫁なんだから、ちゃんと父親、母親の面倒を見てもらわなあかんでね!」

夫を突然亡くした二人の幼い子供と母親のことを、心配してくれる親戚は一人もいなかった。もう頼る人が、いなくなってしまったんだ。途方にくれる娘と小さな孫を心配して、
実家の両親が「うちにきたら?」と助け船を出してくれた。

住むところが決まってほっとしたら、またまた涙が溢れ出した。

ママが泣いている姿を見て、ボアちゃんもしほちゃんも「ウェーン」と泣き出した。このあどけない二人の孫を見て、実家の両親は涙をこらえて、この3人と一緒に住むことを決意した。

きっとんとん~頑張ってρ(..、)ヾ(^-^;)
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第四章『悲しみから笑顔に

小学生のボアちゃんと幼稚園のしほちゃんはいつまでも、泣いているわけにいかないと小さいなりにわかっているようだった。

ママは実家に助けられ、少しづつ元気になってきた。

それまでは自分を責める日が続いた。 なぜ、異変に気付いてあげれなかったのか!何かそれまでにできることはなかったんだろうか!大切にしていたのだろうか!頭の中で自分を責める言葉がくるくる回る~。

仕事は真面目で、家では愚痴を言ったことがない人だった。 几帳面でドアや引きだしがきちんとしまってないと、「なんでちゃんと閉めないんだ、ばか!」「そんなことができないのか、アホ!」「電気を付けっ放しにするな、ばかやろう!」と言う。

親や兄妹にも「ばか!」って言われことがなかったので、言葉の悪さに驚いた!

でも、もう誰も何もいってくれない!寂しくなってまた涙が込み上げてきた。そんなとき、ボアちゃんは、ママに「かっこいい男の子がいるの、私ね、その子のこと好きなの」といった。小学三年生がそんなことを、楽しそうに話してくれるようになった。ママもつられて笑顔になった。

きっとんとん~決-めた♪

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第五章『ドキドキときめき』

「ねえ、ママ~たかくんって、すごくもてるんだよ~友達のとこちゃんと一緒にラブレター書くの」

「えっ、一緒に?」ママは、驚いた顔をしながらけらけら笑いだした。「ライバルなのに一緒に書くなんておもしろいねぇ~」

「おかしいの?どうして?」と聞くボアちゃんに

「ママだったら恥ずかしいから、ラブレターなんて、小学生の時には書いたことないわ」

「ふーん」とボアちゃんは不思議そうな顔をした。

次の日、学校から帰って来てから、とこちゃんと一緒にたかくんにラブレターを書いた。いろいろな言葉を考えたけど「たかくんのことが好きだよ」と書いて自分の名前を書いた。

とこちゃんも好きだと書いて自分の名前を書いた。そして、友達にラブレターを、たかくんに渡してもらった。

たかくんはクールで真面目で恥ずかしがりやだから、あまり女の子としゃべらない。てれやさんのところが何ともかわいいという。

ボアちゃんと、とこちゃんがラブレター出してから、
「私も~」「私も」とみんながたかくんにラブレターを書いて、モテモテになってしまった。

たかくんのことは、あきらめて、ボアちゃんと、とこちゃんは、今度はあっくんにラブレターを書いて友達に渡してもらった。今度は「すきでーす!かっこいいでーす」と書いた。

でも、恥ずかしかったのか返事は来なかった。 クラスは一緒になったことはないけど、やっぱり最初に好きになった、たかくんが今でも好きだという。

でも、まだバレンタインチョコを作って渡す勇気が出ないとタメ息をついた。

きっとんとん~はぁ、恋のため息~(o^-')b
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第六章『ママがイライラ』

パパが亡くなって、ママの実家に住むことになった。

おじいちゃん、おばあちゃんがいてくれたので、ママがお仕事に出れるようになった。でも、慣れない仕事で疲れてしまい、家に変えるとプンプン、イライラよく怒った。

ボアちゃんは学校へ行こうとすると気持ち悪くなったり、おなかが痛くなったりするようになった。お母さんが心配してくれた。「ごめんね。ママがイライラしたからかなぁ?大丈夫?」ママは、ボアちゃんにあやまった。

「ううん、ママに怒られたからじゃあないよ。おうちが変わったし、お友達も変わったから、まだ慣れないからね」 ママは「しほは幼稚園でまだよくわかってないけど、ボアちゃんはもう小学生だから私の気持ちもわかるのかもしれない~」と思った。

いつまでも、実家で世話になるのは申し訳がないから、いずれは自立しなければならないと考えるようになっていた。

きっとんとん~ママはイライラ(^ヘ^)v~

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第七章『歌って踊って

ママのストレスがそのままボアちゃんのストレスになった。

しばらく体調が良くなかったが、だんだん回復して休まずに学校へ行けれるようになった。ママも子供たちの様子を見ながら、仕事に取り組んだ。はじめてのボーナスは、すずめの涙だった。だが自分で稼いだので嬉しくてたまらなかった。

ママは不安になると子供に当たってしまうので、定期的にミニバラのコラージュセラピーを予約し、情緒を安定させるようにした。ママの深い悲しみと、育児、仕事の具体的悩みと付き合いながら、暗いトンネルからの脱出をいつも考えた。

ママの心が安定してきたら、家庭の中に歌声が聞こえ、みんなの心ははずんだ。ボアちゃんが「七色のあした」を歌ってくれた。振付もうまく、身体全体で歌って踊ってくれた。私は思わず「すごい!歌手みたい!」と、拍手をした。ボアちゃんは輝いた!

きっとんとん~歌手みたい!
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第八章『自立する

その様子をおじいちゃんとおばあちゃんは、嬉しそうに見守っていた。

ある日のこと。

おばあちゃんは、ママに「いつまでもあなたたちをここに住まわせることはできないよ。そろそろ自立することを考えてね」と優しく話してくれた。仕事もするようになったので、いつまでも親に甘えていてはいけないと思っていたところだった。

ママは「ありがとう、お母さん、住む所を探してみるわ」と答えた。

それからママは、仕事をしながら部屋探しをした。パパを突然亡くし途方にくれていた自分が、こうして社会の中に飛び込み、現実にチャレンジしていけれるようになれたことに感謝した。

両親、親族、会社の人々、友人~。ここまで支えて下さった方々の顔を一人一人瞼に浮かべたら、ありがたくて涙がポトポトこぼれ落ちて来た。そんな気持ちでいっぱいになっていた時、電話がなった。

「ご主人の幼馴染みなんですが、奥様とお子様にお目にかかってお話したいことがあります。ぼくは、東京に住んでいます。また、後日連絡させていただきます」と言って電話が切れた。 ママは会ったこともない人だったので「何かしら?」と不思議に思い、受話器を持ったまま、しばらくボォーとしていた。

きっとんとん~ボォーとして(*'o'*)
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第九章『パパのお友達
電話の声は、優しそうな声の男の人だった。4月にお墓参りに伺いたいという内容だった。

「子供たちが、新学期を迎え落ち着いてからでしたら~」とママは答えた。そして、いよいよその日が近付いて来た。ママは「話があるって、一体どんなことなんだろう?」とドキドキしていた。

「もしもし、主人のお友達が子供たちに会いたいと言われるんですけど~」と、ママから私に電話が入った。

「初めてで会ったこともない人が東京からみえるんですが、どうしたら、よいのでしょうか?」と不安そうな声だった。

「ボァちゃんが中学校入学したから、パパの代わりに「入学祝」を持ってみえるのかもしれないよ。お祝いをいただいたら遠慮しないでありがとうって素直に喜ぶといいよ」と私は、にこにこしながら答えた。

「まさかぁ~そんなことはないと思いますけど~」

「いやいや、それは会ってみないとわからないよ。初めてお目にかかるんだから、子供と一緒にクッキ-でも焼いてプレゼントしたら、どうかしら?」と提案した。

「東京からわざわざきていただくんだから、何かと思っていました。それはいいですね。感謝の気持ちを込めて作ります」と、はずんだ声で答えた。お墓参りをしてからレストランへ行った。

久しぶりのお出かけで中学一年のボアちゃんも、小学3年のしほちゃんもワクワクした。東京の社長さんだとママから聞いていたので、キリッとしてピリッとしている男の人を想像していた。想像と全く違っていて、優しそうな普通のおじさんだった。

ボアちゃんとしほちゃんは、スパゲッティとお子様うどんを注文した。子供達は嬉しそうだったが、ママは、とっても緊張していた。ママは、男の人の方を見て「お話ってなんでしょう?」と思い切って尋ねた。男の人は「はい、実は~」と話し始めた。

きっとんとん~ドキドキ何かしら?~
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第十章『学生時代の思い出』

ママは緊張していた。

パパのお友達は「実は、ご主人には子供の頃から色々と相談にのってもらい、支えられてきました。川や山が大好きで良く一緒に遊びました。今日ここに来る前に、思い出の場所に行ってきました。丁度彼が亡くなったのは4月で、山の方はまだ桜が咲いている頃でしたね。ぼくは、川にたたずんで、彼と一緒にみた桜の木に話しかけてきました~」と次々に話し始めました。あたかも溜っていた水が、一気に流れ始めたダムのようでした。

ママの知らない世界が、目の前に広がっていきました。結婚する前の事、子供が生まれた時のパパの喜んだ様子を語り始めた。懐かしそうに思い出しながら、ぽつりぽつりと話された。

「なぜ、東京からわざわざ会いにきたのか不思議に思われたでしょう?」と言われたので、「はい」とママは頷いた。

「実は、何度もご主人の夢を見たからです。きっと、残してきた奥さんと、子供達のことを僕に頼みたかったんでしょうね。4年過ぎても夢の中に出てきたんですからね。これは、ボアちゃんの入学祝だよ。しほちゃんもほんの気持ちプレゼントだよ」と小さな包みを差し出した。子供達は、思わず「わぁー」と喜んだ。

他の人が、この光景を見たら、本当の親子に見えるかもしれない。パパのお友達の真心が嬉しくてママの目から、涙がこぼれ落ちた。二人の娘達は初めて会う人なのに、パパのことを良く知っている友人にすぐなついた。

「僕は結婚していますが、子供はいないんです。子供ってかわいいですねぇ~」としみじみと呟くのだった。「また、会わせて下さいね。東京にきたら、おじさんに連絡して下さいね」とボアちゃんに話しかけた。「うん」と嬉しそうに頷いた。その様子を見て、ママは、いつしか緊張感が安堵感に変わってゆくのを感じていた。

きっとんとん~ありがたや、ありがたや~(^-^)v
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第十一章『明日に向かって』

娘達もすっかりパパの友人になつき、話がはずんだ。 ママもやっと緊張がほぐれて楽しい気分になってきた。

「あのう・・・、大した物ではありませんが、私と娘達と一緒に作ったクッキ-です。どうぞ奥様とご一緒に召し上がって下さいね」とかわいいラッピングしたクッキ-を手渡した。

「ありがとうございます。いただきます。会社を立ち上げたばかりで、社長として慣れない事ばかりでした。その時もずいぶん、力になってもらいました」と話された。

「学生時代の思い出の場所へ行ってきたら、何だかスッキリしました。奥さんも気持ちの整理が出来たら、その時にご案内しますよ」とニッコリほほ笑んだ。

パパの突然の死によって人生が予期せぬ方向へ動いた。世界一不幸だと思い込んだ日もあったけれど、子供がいてくれたので無我夢中で働いた。

「人生って捨てたもんじゃあないわ。わざわざ東京から娘のお祝いをして下さるなんて!パパがいつも私達を見守ってくれているんだわ」と胸がいっぱいになった。楽しい一日が過ぎた。

ボアちゃんの中学生活も始まっていた。音楽が大好きなので吹奏楽部に入部し、新しい生活がスタートした。

しほちゃんも小学3年生となり、友達もたくさん出来て、ランドセルを背負って「ママ、行ってきまぁす!」と元気よく出かけた。

ママもスズメの涙のボーナスから、昇進したので、自立して生活が出来るようになってきた。ママも泣いていた顔が笑顔となり「もうそろそろ、素敵な方が現れないかなぁ~」と冗談が口から飛び出すようになってきた。

私も、この家族の幸せを願いながら、これからも応援していこうと思っている。さあさあ、縁結びの神様を探しにでかけようっと!

きっとんとん~縁はどこにo(^o^)o~ボアちゃんの巻おしまい(^-^)/~ 最後まで見て下さってありがとうね(^-^)v
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